やあやあ、さむらいである。
2020年1月22日に『さむらい流らぁ麺道』で初めて記事を投稿し、こちらのらぁ麺ブログが始まった。
マイペースではあるが、“3~4日に1記事ペース”で記事を更新し続けている。
まずは、世界的なグルメガイドブックである“ミシュランガイド東京2020”に掲載された店を中心に、『さむらい流ミシュラン道』としてご紹介してきたわけだが、コロナ禍の影響で店内飲食を控えると言った自粛をされている店舗もある為、上手く進んでいない。
と言う訳で、本日は過去に食した店の中で、特に記憶に残っているお店をご紹介したいと思う。
本来は『さむらい流ミシュラン道』を制覇した時に記事にしようと思っていた店舗である。
今回ご紹介するのは、らぁ麺好きなら知らない人は居ないであろう、神奈川県は湯河原の
『らぁ麺 飯田商店』
に訪問した時のお話をご紹介させて頂こう!
訪問を前に
時は神無月も月末の頃。
以前からずっと行きたかった店があった。
冒頭でもご紹介しているが、その店と言うのはJR東海道本線は湯河原駅を最寄りとする
『らぁ麺 飯田商店』
である。
行きたくても中々行けなかったのはお察しの通り、遠いからであった。
上野駅からでも片道2時間近く掛かり、運賃は1980円も掛かってしまうのだ。
らぁ麺1杯を食べる為に往復4000円の交通費を払うのは我輩にとっては結構な勇気がいる行動であるw
評判は良いが、実際に食べてみて、期待はずれであったらどうしようかと言う不安もある。
その為、最初からハードルは高いのであるが、それでも桁違いに評判は良いのである。
我輩が湯河原に店舗に出向こうと決心したのには理由が有った。
昨年の話であるが、新宿の大久保公園で“大つけ麵博2019”を催していたのと同時期の2019年10月末に“TRYラーメン大賞2019-2020”で受賞した店舗が、“TRYラーメン大賞フェスティバル”と言う催しで、小田急百貨店の催事場で出店する事となり、そこに『らぁ麺飯田商店』が出ると言う話を耳にしたのである。
それを知った我輩は、湯河原に行かなくとも『らぁ麺飯田商店』のらぁ麺が食べられると興奮し、初日の開店前から並んだのであった。
小田急百貨店は10:00開店であったが、9:30までに並ぶと先行入場出来ると言う案内であったので、我輩は9:30ギリギリに到着する。
そこには30名程の人だかりだったので、そこまで待つとは思っていなかったのだが、実際に催事場である階近くまで案内されると現実を知る事となる。
我輩達が伺う前の更に早い時間から並んでいた方々が先行入場しており、我輩の前に100名はいたのである。
先行入場したからと言って提供時間を早めてくれる訳ではなく、ただ百貨店が開店する前に入店出来ると言うだけで、駅構内の混雑を避ける為だけのものである。
結局、約1時間半待ちの末、開店から1時間経った11:00にやっと、醤油らぁ麺を食す事が出来たのであった。
我輩からすればやっとと言う思いであるが、実際に湯河原で食べる場合はもっと、過酷な条件なのである。
只でさえ遠いだけでも障壁なのだが、混雑を避ける為に整理券制を導入しており、その整理券を配り始めるのがなんと、朝7:00からなのである。
1日、130食程で締め切ってしまうのでつまりは、朝7:00の段階で売り切れてしまう可能性も有ると言う状況なのだ。
さすがに連休と言った日でない限り、朝7:00に売り切れると言う事は中々ないのであるが、1時間置きに整理券を配り、売り切れ次第締め切りとなり、10:00まで配って余れば当日の案内は何時からですと言った案内がされる。
しかし、テレビや雑誌と言ったメディアには引っ張りだこの店である為、常に混雑しているのである。
上野からであれば4:42発の始発に乗れば朝7:00の整理券に間に合うが、乗り換えを必要とする我輩は朝7:00に間に合わない現実がある。
ただでさえ遠いだけでなく、我輩の最寄り駅から始発で言っても往復4000円の交通費を支払って、売り切れと言った最悪の事態も、無きにしもあらずなのである。
だとしたら、新宿に9:30から並び、1時間半並ぼうとも、確実に食べられるなら造作もない事であった。
ただ正直な所、催事場と言った空間で食べるのと、実際に店舗で食べるのとでは味が落ちると言うのが定石で有り、それはある程度致し方ないと言うもの。
そう言った思いで食したのであるが
『醤油らぁ麺』
は良い意味でそれを裏切ってくれたのであった。
その時思ったのは、催事場でこのクオリティなら是が非でも実店舗で食べたいと言うのが我輩の感想であった。
ただ、先に申したように我輩の住まいの最寄り駅からだと始発で言っても7:00の整理券配布には間に合わないので、往復4000円の交通費を掛けても、食べられないリスクがあると言う状況も有り得るのである。
何かのついでで行ければ良いが、湯河原に何かのついでで行ける事など、中々ないw
だとしたら、せっかく湯河原に行くのだから湯河原温泉を楽しみつつ、『らぁ麺飯田商店』も食べてしまおうではないかと言う旅行を企画したのである。
都合良くそんなツアーやパックがないものかと探した訳であるが、我輩が探した当時はなかったw
致し方ないので徒歩圏内で夕食も楽しめるような温泉宿はないものかと、インターネットで探したのであった。
我輩のように前泊してでも行きたいと言う方もおられるであろうと、細かい情報を綴らせて頂くが、これは1月末の話であり、残念ながらコロナ禍の現在は店舗での飲食は出来ず、持ち帰りやネット販売のみの提供となっている事をご了承頂きたい。
改めて、コロナの混乱が収まり、普段の生活を取り戻した際の参考にして頂けたら幸いである。
訪問日
時は睦月も月末の頃。
この頃はまだ、新型コロナがここまで世界を揺るがす問題になるとは思っていない頃であった。
我輩は前々から行きたかった『らぁ麺飯田商店』に訪れるチャンスを伺っていた。
かれこれ、小田急百貨店の催事から3ヵ月も経ってしまったが、いよいよ行く事を決めた。
ただ朝早くから行くのではなく、前日から宿に泊まり、万全の体制で整理券を取りに行く事を計画する。
『らぁ麺飯田商店』から徒歩圏内の温泉宿をネットで探したら数件見つかった。
そんな中で我輩が泊まったのは
『ゆがわら万葉荘』
であった。
ネットで予約したのであるが、“朝夕食付きで一人8000円(二人で約16000円)”程と言う破格の価格であったのが決め手であるw
シーズンオフの平日であった事や、直前割などを用いた事が安さの理由であると思うが、正直言うとそこまで宿に期待はしていなかった。
しかし、そんな期待を他所に実際に泊まってみると、ちゃんとした
『懐石料理』
も出て来たので驚いたのであった。
食事の際のビールや部屋での冷蔵庫のビール、入湯税を含めても10000円程であった。
ちなみに、近くにセブンイレブンがあり、お酒も買っていったのだが、足りなかった分は冷蔵庫の物を頂いたのであるw
大浴場となる温泉は2箇所有り、有料では有るが貸し切り温泉も有るようである。
朝は6:30に起き、着替えて『らぁ麺飯田商店』の店舗へ徒歩で向かう。
こちらの宿は湯河原駅から歩いても10分程であったのだが、『らぁ麺飯田商店』の店舗までも10分程で着く。
整理券を配り始める10分程前に店舗前に到着すると、10数名の先客が。
7:00になると店員さんが二人出て来て再整列時の注意点などを案内し、整理券を順に配り始める。
我輩は順番的に2回転目となる16番手と言う番号であった。
1回転目が10:55集合で2回転目は11:30集合であった。
朝食を付けなくても同じ料金であったので朝食付きを予約したが、あくまで『飯田商店』のらぁ麺を食す事がメインの為、11:30集合と言う事も有り、朝食は辞退する事に。
整理券を貰い、宿に戻るとフロントに朝食は用意しなくて良い旨を伝えるのであった。
らぁ麺飯田商店
チェックアウトが10:00であったので少しばかり時間を潰さねばならなかった。
チェックアウト後にロビーのラウンジで無料のコーヒーを頂き、くつろいでいると10:30発の湯河原駅行きの最終送迎バスが出発すると言う案内が。
こちらの宿では本数は少ないが、送迎バスも出ており、以下がその時刻表となっている(2020年5月13日調べ)。
宿発湯河原駅行… 9:30・10:00・10:30
一先ずは時間潰しの為に湯河原駅に行き、お土産屋などを巡って時間を潰し、いよいよ11:15頃に店舗へ向かうと、待っている間に食券を買うよう案内される。
少しばかり店頭で待たされたが、2回転目の先頭であった為、程無くして店内へ案内されると丁寧に
『お膳』
が用意されており、一気に緊張感が走る。
我輩が頼んだのは一番人気と称されるわんたん入り醤油らぁ麺(1350円)とつけ麺(1500円)。
サイドメニューにはバターご飯(330円)と言ったご飯物もあったが、さすがに連食なので控える。
ちなみに、ビールと言ったアルコール類の取り扱いはなかった。
厨房にはテレビでよく見る『らぁ麺飯田商店』の店主である飯田将太氏がテボで麺上げを行っていた。
多くのお弟子さんがいるが、若い子らが多いイメージ。
しかし、店主の気持ちの良い接客を見ているからか、接客は申し分ない。
残念ながら、テボからは一番遠い席で華麗な湯切りはあまり拝見出来ない席であった。
程無くして待ってましたと
『わんたん入り醤油らぁ麺』
が配膳された。
見ておわかりのように表面には香味油が浮いており、美しいビジュアルである。
以前のように丼に店名が入っていないと思いきや、有田焼の特注品と言う丼の外側にはガッツリと、飯田家の家紋が彫られていた。
スープを一口頂くと、すぐさま
『で、あるか!!』
が発動し、これだけでも来て良かったと思えたのである。
スープを一口頂いただけで、片道2時間、往復4000円の交通費を払い、7:00に並ぶ為に温泉宿に前泊してでも来る価値が有ったと思えたのだ。
全てが報われた気分であった。
これが業界最高権威と称される“TRYラーメン大賞”で3年連続で大賞を受賞し、殿堂入りした実力であると思い知らされた。
細かい事は抜きにして是非とも一度は食べて欲しいと願う。
スープはブランド鶏の丸鶏やガラをベースにした鶏ベースと、こちらも厳選したブランド豚とガラをベースにした豚ベースのWスープとなっている。
麺にももちろん拘っており、こちらが
『麺上げ』
の絵であるが、こちらの麺は“ハルユタカ”を始めとした国産小麦をブレンドし、内モンゴル産の天然由来のかんすい、沖縄の“ぬちまーす”と言う塩を使って味を引き出した自家製麺。
チャーシューもロースとバラの2種類が入っており、配膳の際に今日のはどこどこブランドのチャーシューであると案内され、配膳される。
わんたん入りにするとわんたんが2個入っているのだが、鶏と豚の2種類と言う拘りようであった。
連れも居たのだが、連れが頼んだのは
『わんたん入り塩らぁ麺』
(1350円)であったのだが、こちらも文句つけようのない位、美味であった。
テンポ良く進めているのもこの後、つけ麺も配膳されるからであるw
スープまで完飲するとお膳ごと下げられ、今度はつけ麺用の
『大きめのお膳』
が配膳され、食べ終わるのに合わせたかの如く
『つけ汁』
が運ばれ
『つけ麺』
が配膳されるのであった。
その他にも
『冷つけ汁と薬味』
と言った物が運ばれる。
麺はそば粉でも練り込んだような色の麺と、一反木綿と言った太麺の2種類であった。
一反木綿はくっつきやすいので早めに食べ進めるよう案内を受ける。
3種類のチャーシューがあったが、食べ進める内に豚しゃぶのような薄切りのレアチャーシューが運ばれ、更に
『濃い目の鰹出汁』
が運ばれた。
この濃い目の鰹出汁を麺に掛け、レアチャーシューを一緒に食べ、味変を楽しむよう、案内される。
何とも、薄切りのレアチャーシューは口の中でとろけ、濃い目の鰹出汁がガツンと鼻を抜ける。
只でさえ、蕎麦のような冷たいつけ汁も用意されていて、味噌、わさび、梅かつおに柑橘と言った味変アイテムが有るのに、更にこんな楽しみ方も試してくれと言う試みに驚かされたのであった。
最後にスープ割はないのか尋ねると、残念ながらスープ割はないのだそう。
少々、濃いながらも最後はつけ麺のつけ汁も完飲するのであった。
総括
我輩の感想であるが、様々なミシュラン店も食して来たが、“醤油らぁ麺の部門の我輩一”がこちらの醤油らぁ麺である。
もちろんつけ麺も美味く、感動した訳であるが、小細工なしに“我輩の過去一”で醤油らぁ麺が美味かったと言うのが正直な感想であった。
昨年末に沼津のららぽーとに支店を出店したのだが、コロナ禍にある現在は本店も含め、店舗での飲食は行っておらず、休業している模様。
沼津では現在のWスープの前に提供していた“鶏ベースのらぁ麺”を提供している。
どちらも店舗での飲食は休業はしているが、沼津で提供している“鶏ベースのらぁ麺”をお持ち帰りや、ネット販売を行っているので頼んでみては如何だろうか?
それで美味かったら緊急事態宣言が解かれた際には、是非とも実店舗で食して頂きたいと思う。
我輩もコロナが落ち着き、営業再開となればまた行きたいと考えている。
我輩からの提案であるが、“整理券付きの宿泊パック”を求めているお客人は多いと思うので、旅行会社の方は是非ともパックやツアーを考えてほしいと切に願っている。
本日はこれにて御免!
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